2013年2月6日水曜日

Art Ubiquitous『A Pattern Of Life』


出所:近隣畑コンクリート壁

「ある特定の室内や屋外などにオブジェや装置を置いて、作家の意向に沿って空間を構成し変化・異化させ、場所や空間全体を作品として体験させる芸術」(ウィキの「インスタレーション」の項目記事からの抜粋)をインスタレーション・アートというが、「既にそこにあるもの」を撮影者の感性のおもむくまま、「切り取る」という写真を撮るという行為も広義の意味ではインスタレーション・アートとは言えないだろうか。

この写真にあるのは、うち捨てられてある程度の時間が経過(少なくとも数週間は放置されているように思う)した一足の靴である。かなり履きこまれ、まあ、捨てるのに惜しいような靴ではないが、疑問点は何故、不燃ゴミとして処理されず、こんなところにうち捨てたか、ということだ。

それは永遠の疑問として、映画『フォレスト・ガンプ』でガンプが(ガンプの母親の言葉として)、「靴を見ればその人の生き様がわかる」というようなことを言っていた。靴というのは人間が身に付ける物の中で最も持ち主のパーソナリティを反映するものではないだろうか。その人の独自の匂いも。

この写真をインスタレーション・アートと一線を画す「アートユビキタス」の一作品としたのは、靴は「このまま、このようにして放置されてあった」ということだ。この一足の靴の配置に関しては撮影者(ぼくのことですけど)の意向は一切、含まれていない。しかし、見れば見るほど絶妙な配置であると思う。

古びて朽ち果てかけた一足の靴は低い声で歌う、♪歩き疲れては草に埋もれて寝たのです〜 高田渡の名曲『生活の柄』、作品タイトルの由来であります。
(2013年1月26日撮影)
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アート・ユビキタス【Art Ubiquitous】 「アートを創り出す」のではなくて、「アートを見つける」姿勢です。アートはそこらに「遍在」しています。面白いです。

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