2012年8月16日木曜日

「太陽と番った海」を見たよ。(綾羅木海岸@下関)


ランボー(シルベスターの方じゃなくて、アルチュールの方ね)の詩に、

もう一度探し出したぞ
何を? 永遠を。
それは、太陽と番(つが)った
海だ。

っつうのがあります(L'eternite'ー「永遠」)。

ゴダールの映画『気狂いピエロ』でも主人公(J・P・ベルモンド)が爆死するところで朗読されたんじゃなかったかな。うろ覚えですが。

「太陽と番(つが)った」というところがいいね。これは堀口大学の訳。そして「太陽と番った」というイメージの太陽は、徐々に海に沈み込む夕陽じゃなくてはね。で、これは太平洋側海岸(湘南とか)では見ることができない。

ところで「番った」という言葉、「番(つがい)」という言葉があるように、「ペアになる」、「一体となる」というような意味だね。子どものころ、「犬同士が番っている」という言い方を聞いていて、だからこの言葉は多分にセクシャル・インターコースを表すわけで。夕陽が海に沈む様子を、「太陽と海との性交」とイメージすればなかなか素敵(?)でしょう?

それを見たかったんだ。ゆっくりとね。
そして、その光景は下関の海のそばで生まれた子どものときの記憶に重なるんだな。

3月にこの綾羅木海岸を訪ねたときは、タッチの差で夕陽は既に海に沈んでいた。今回、下関に帰省して、春に叶えられなかった「太陽と番った海」を見ることは念願だったんだ。

で、毎日この素敵な光景を見ることができるマイミク・ヤギーニさんがご夫婦でやってらっしゃる「Beat Cafe」@綾羅木海岸を再訪したというわけ。


サンセットまであと小一時間の綾羅木海岸。夏休みの最盛期でありながら訪れる人も多くはない。僕の子どもの頃は、松林を抜けて広い砂浜に海の家が建ち並ぶ、ポピュラーな海水浴場だった。 

ここが噂の「Beat Cafe」、店内海側に大きな窓があり、ビーチほぼ全景を独り占めできるビュー、店内はあくまで明るく(夕陽がダイレクトに差し込む)爽やかなウェストコースト風、壁にザ・バンドの写真とライ・クーダーの絵なんか飾ってあり、音楽のテイストも僕なんかにぴったり。

「太陽と番った海」(正確には「番ろうとしている海」だけど)、感じでしょう? 


ちょっと残念だったのは、水平線に厚い雲がかかっていて、「番る」その瞬間ははっきりと見ることができなかったこと。ま、それは次回に持ち越し。


親子連れが来ていて、おそらくお兄ちゃんと妹がずっと黄昏れて行く浜辺で遊んでいた。そんなシルエットも写っていて、この写真、なんだか「ストック・フォト」みたいでしょう?


Beat Cafeにはウクレレを持って行ったんだ。で、ウクレレを弾きながら、ヤギー二さんのご主人に会ったり、お店に来ていたお客さん(僕が通っていた高校の後輩でした)と音楽話(もうテイストぴったんこ)をして楽しく過ごしたよ。

もちろん(これも念願だった)、お店のバルコニーに出て潮風に吹かれながら、「太陽と番った海」を見ながら、ウクレレを♪ポロリンコと弾いたのでありました。

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