2011年9月25日日曜日

「せっかくだから、ザ・ローカルの旅」山陽ルート編 (9.13.2011)

父の四十九日の帰省の際、せっかくだからと、オクさんとミニ・トリップに及んだ。僕の生地、下関というところは本州の西端に位置していることで、山陽、山陰鉄道ルートの起点・終点である。 

僕はあまり旅というものに興味がなく、まして一人旅などいうものをやろうという趣味はないが、オクさんは地理好き旅好きなので、せっかく下関に二人して来たのだから、安近短の山陽・山陰ルートを下関を起点にして辿ろうということになった。 

9月半ばと言え、真夏のような陽光が降り注ぐ、まこと残暑厳しい折であったが、とにかく「せっかくだから」とローカル列車に乗り込んだのだった。というわけで、「せっかくだからの小旅行」山陽ルート編。 


 
下関から山陽本線で新山口(かつての小郡)まで行き、「ザ・ローカル」山口線に乗り換える。列車は2両編成のディーゼル。
 

「ワンマン電車」には整理券発行機が付いている。扇風機がいいね。 


列車にコトコト揺られて15分くらい、湯田温泉駅着。駅前にどーんと「白狐」の像、うーん造形的にはちょっとな。 


湯田温泉市街。実は僕は40年近く前、この湯田温泉近くの農家の離れに住んでいた。わずか半年間だったが、いろんな「青春な」出来事があり、僕にとっては忘れがたい所。40年ぶりの追憶の湯田温泉revisitedだったが、あまりにも変わっていて、正直懐かしくも何ともなかった。 


「せっかくだから」、中原中也記念館に。中也の帽子のイメージをベースにしたというコンテンポラリーな建造物であった。僕は大昔、中原中也の詩を元にした歌を歌っていた(かぶれたんですねえ、若かったからさ)ので、とりあえずここには来たかった。 


あの有名な中也のポートレートで、中也=帽子のイメージが定着したのだろうが、記念館売店で売られていた「中也帽」のレプリカ。ちょっと欲しかったが、1万9千円は高いよ。 


中也の生原稿、初版本等の展示を見て、階段の踊り場にある中也の最後の詩「四行詩」が掲載されたパネル。 

<四行詩> 
おまえはもう静かな部屋に帰るがよい 
煥発する都会の夜々の燈火を後に 
おまへはもう、郊外の道を辿るがよい 
そして心の呟きを、ゆつくりと聴くがよい 

しかし、中也は故郷の湯田温泉に戻ることなく、病没。享年30。「夭折の」という冠言葉が付く代表的な詩人だね。 


湯田温泉はがっかりするほど懐かしくもなく、駅からどうやってかつての「青春の住居」に辿ったものか、さっぱり思い出せもせず、ぶらぶらしてたら「足湯」というのがあったので、 


「せっかくだから」、浸かったのだった。 そしてさっぱりするどころか、よけいに暑くなってぐったりしながら、バスに乗って山口市内まで向かったのだった。


山口市街を流れる川。「市街」で、この「ザ・ローカル」な光景。 


山口県庁前の池で見かけた青サギ。池上の石のオブジェと相似形なのが面白かった。 


「国宝」瑠璃光寺五重塔。誰が撮っても絵はがきになります。 


下関に戻って、「せっかくだから」、オクさんが「海峡ゆめタワー」に登ろうよ、と。このなんだかシンボリックな形状(巨大な「ご神体」笑)の建造物はもちろんずっと前から知ってはいたが登ったことはなかったのだった。 


ちょうど日没の時間、グッドなタイミング。海峡に沈む夕日の手前は下関駅付近、向こう側にある島が僕のふるさと、彦島であります。実は彦島をこの距離で鳥瞰して見たのは初めて。なるほど、島じゃわい、と思ったね。(彦島に住んでいる人は島に住んでいるという実感がありません) 


中央の小島があの「巌流島」(武蔵と小次郎ね)。僕の実家の近くの丘からこの巌流島がよく見える。つまりこの島の向こうの小高い丘の裏手に僕の実家があるということになる。 


海峡に浮かぶ月。この日は「中秋の名月」翌日、十六夜の月だった。まことに幻想的なビューで、「せっかくだから」必死の息止め手ぶれ防止撮影に及んだ。感度の悪いコンデジで撮ったとは思えない出来映えじゃないか、と自画自賛。 

ただ、震災以降、関門橋のライトアップは自粛しているとのことで、それは残念だった。(本来、画像左手にちかちかとライトアップされた関門橋が見えるはず。こういうときは、「自粛なんかせんでもええのに、んもー」と「脱原発」気取りが聞いて呆れる僕なのだった。) 

海峡の夜景に目を奪われていると、タワーの守衛さんから「ハヤブサが来てますよ」と告げられ、その場所に行くと、なんと、ハヤブサが展望窓のすぐ側でのんびりと毛繕いしているではないか。このハヤブサは海峡ゆめタワーの名物「ゆめちゃん(2代目?)」。2007年くらいからハヤブサの休憩ポイントになっているんだと。で、これは2代目らしいと。こやつ、さすがに高いところも怖くないらしい(当たり前か)。良いものを見させて頂いた。(写真は撮ったけれど、暗くてアウトだったので、この写真はウェブからの借り物) 

そんわけで、「ザ・ローカルの旅」山陽ルート編は結局、下関海峡タワー、「ゆめちゃん」が白眉だったということだった。「せっかくだから」の山陽ルート、とにかく暑かったっす。

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