2011年5月8日日曜日

『発達障害 母たちの奮闘記』刊行のお知らせ


拝啓 風薫る5月の空が、例年よりもいっそう心にしみいるような気持ちです。みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。

 この度、おかげさまで『発達障害 母たちの奮闘記』(平凡社新書)という本を上梓することができました。今日、「母の日」にふさわしい本ではないかと思われ、(オフィシャルに)お知らせさせていただきます。

 ご存じの方はご存じのように、私は、高校学齢期の発達障害児を主に受け入れてきた小さな私設学校で、18 年にわたり講師を務めて参りました。残念ながら、学校は2009年春をもって閉校となりましたが、その経験をふまえ、一昨年、『発達障害 境界に立つ若者たち』(平凡社新書)という本を刊行する機会を得ました。

 この本では、発達障害児と向き合いながら授業を行ってきた私の体験から、発達障害というなかなか周囲に理解が及ばない特質を持つ若者たちのありのままの声を紹介いたしました。この分野において、専門家ではない私が著した本でしたが、思いもよらぬ好意的な反響を得ることができ、その反響は、そのまま、私がシンパシーを感じてやまない本の登場人物たちへの世間一般の好感のあらわれだと受け取り、大変ありがたく、嬉しく感じておりました。

 さて、今回の本『発達障害 母たちの奮闘記』では、発達障害を抱えるお子さんをお持ちの親御さんたちに登場して頂きました。みなさんは、私が関わってきた小さな学校の、既に成人し、社会人となっている卒業生たちのお母さん、お父さんです。みなさんから、子どもたちの出生から現在に至るまでの生育の過程、「奮闘」の子育ての一切をお聞きし、その切実でありながら、わが子に対する愛情が溢れた声をまとめたのが本書の内容のほとんどすべてです。

 ここに登場してくるお母さんたちの、発達障害についての理解がほとんど得られなかった時代から積み重ねてきた「奮闘の子育て体験」をご紹介することで、より深い発達障害への理解を促し、なによりも発達障害のお子さんを持つ若い親御さんたちへの心強いエールとなることを願っております。

 奇しくも本書を書き上げてすぐに、日本は大震災、原発事故と大きな不幸に見舞われました。被災者の中には、発達障害を抱える方々、そのご家族も多くおられたことと思います。ただでさえ、生きづらい障害を抱える方々が、この悲惨な状況の渦中にいることは、ただただ忍びない思いが募るばかりです。

 しかし、だから今こそ、私たちは元気にならなくてはいけない、前向きに生きていかなければならないと思います。本書が、発達障害のお子さんをお持ちの親御さんや周囲の方々に、前向きに生きていく勇気を与えると共に、発達障害当事者の方々が社会により深く理解され、受け入れられることへ、些少なりともお役に立てるようなことがあれば、筆者としてこれ以上嬉しいことはありません。ご一読いただければ大変ありがたく思います。 敬具
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というわけで、「続編」が出ました。前著は税込777円と「フィーバー」な価格でありましたが、今回の本は税込798円と「スーパー」な価格になっております。

書店で手に取り、ぱらぱらっとめくってくださるだけでもけっこう、そのままレジに直行してお買い上げいただければ、尚けっこう、アマゾン等でポチッとしてくだされば、筆者として大変有難く思います。

あつかましい告知でありましたが、何卒、よろしくお願い致します。

2011年5月8日
『発達障害 母たちの奮闘記』 
著者 山下成司 

2 件のコメント:

おてんと さんのコメント...

こんにちは。

前回の著作の際に、コメントさせて戴いた者です。まだ読んでいませんが、「必ず」買って読ませて戴きます。(前作は夫婦で別個に 笑)

発達に課題をもつ子どもたち、その親として当事者として、山下さんの本は、読んで「力を得た」という読後感がありました。生身の在り方として感じ、日々に生かせることがあると。
「伝わってくる」ことの理由には、音楽、言葉、イラストなど、身についた視点や感受性を通して、人としての「肉声」を感じとることができるからかもしれません。

親の活動の場にちょい参加する、全然若くないオヤジですが、ほぼ周母親たち。その中の会報だったかな? 前作は好評にて紹介されていましたよ。
今回は、タイトル・内容からして、間違いなく! PRしておきませう(笑)

読んだらまたコメントいたします。

山下セイジ/山下成司 さんのコメント...

おてんとさん、こんにちは。

再度の嬉しいコメント、大変ありがとうございます。おてんとさんが私の本をお読みになって「力を得た」と言って下さることは、私にとっても本を著した甲斐というものを感じ、「力を得た」思いにさせてくれます。

前著にも書いていますが、ひょんなことでA学院という小さな学校で授業を受け持つことになり、彼らと出会い、思い返せば、なんとも「濃密な日々」(笑)を送ってきた体験が、こうして二冊の本に結実したことは、本当に感謝すべきありがたいことだなあ、と思っています。

今回の本では、インタビューにご協力いただいたお母さんたち(お父さんもいらっしゃいます)が、私の不躾な質問にも包み隠すようなことは一切なく、とにかく誠実にお答えいただくことができました。みなさん、ご自身の体験が他の同様の悩みを抱える親御さんの役に立てるのなら、という思いは共通しています。

この本がおてんとさんに、また「力を与える」ささやかな一助になるとすれば、これ以上、嬉しいことはありません。そして、もしこの本にそうした価値があるとすれば、それはほとんどが、この本に協力いただいた親御さんたちのおかげです。

発達障害を抱えるお子さんの親への最大にして最強の「支援者」は、やはり同様の経験を持つ親に他ならないことを、この本を書き終わって確信しています。

ご一読いただければ幸いです。
ありがとうございました。