2010年11月20日土曜日

バイバイ! ももちゃん、ちーちゃん、みゃーちゃん。

僕らの部屋の隣にトヨコさん夫婦と雄猫のちーちゃんが越してきたのは7,8年くらい前になる。まだウチのニンニンも元気だった。

トヨコさん夫婦はすぐにどこかからもう一匹の雄猫を連れてきて、ちーちゃんと一緒に飼い始めた。それがももちゃんだった。

二匹は元気いっぱいで、ウチのオクさんと隣のトヨコさんが、お互いの部屋のドアを開けっ放しにして玄関先で立ち話をしていると、どどどっと僕らの部屋に入ってきて、そこら中を駆け回って遊んだ。

最初の頃から、間取りがほとんど同じであるせいか、「勝手知ったる他人の家」、僕らのところへ何の躊躇もなく、どどどっとなだれ込んできては、ごくリラックスして遊んでいった。

ニンニンは二匹の侵入をとても嫌がって、「なんであいつらをボクのオウチに入れるの?!」と奥の寝室に逃げ込んでふてくされていた。

そのうち、ニンニンは病気になって、車を持っていない僕らのために、トヨコさんは何度もニンニンと僕らを車に乗せて、動物病院に連れていってくれた。ニンニンが死んだとき、トヨコさんもご主人も涙を流して悲しんでくれた。

ニンニンが死んでからしばらくして、トヨコさんんちにさらにもう一匹、今度はちっちゃな白黒の猫が仲間入りすることになった。その猫は僕らの棟の前でビービー泣いていた捨て猫だった。

トヨコさんは、ガリガリに痩せてノミだらけだったその捨て猫を、病院に連れて行き、一通りの手当をしてもらって、飼うことにした。僕らが飼うこともちょっと勧められたが、ニンニンを亡くした傷心が癒えず、新しく猫を飼うことはできなかった。

みゃーちゃんという名前をつけられた雌猫は、正直に言って、とても貧相でブスだったが、トヨコさんは他の二匹と同じようにすごく大切に可愛がった。みゃーちゃんも小さい頃は、ウチに遊びに来てそこら中を飛び回って遊んだが、年頃になると人見知りになって、あまり僕らのところへ遊びに来ることはなかった。

が、ちーちゃんとももちゃんは、相変わらず、ウチのオクさんとトヨコさんが玄関先で立ち話をするときには、どどっと僕のところへなだれ込んできて、部屋中を歩き回り、しばし遊んで帰っていった。

ニンニンを亡くして寂しい思いをしていた僕らにとっては、「猫欠乏感」を癒すのに、彼らの訪問は大歓迎だった。

三年ほど前、トヨコさんの九州の実家に住むお母さんの具合が悪くなって、彼女は何度も九州までお母さんの看病に帰るような時期があり、ご主人も夜遅くまでの仕事をしていたので、留守中の三匹の猫等の餌やりを僕らが担当することになった。

トヨコさんは申し訳なさそうに、僕らへ猫たちの世話を依頼してきたが、「いや、いや、むしろ猫たちに会えるので嬉しいくらい」と僕らはトヨコさんに言った。それは心底、本当のことだった。

そうして、昨年トヨコさんのお母さんが亡くなるまで、しばしば僕らはお隣猫たちの世話をした。隣の部屋に行き、しばし三匹の猫たちと過ごすのは僕らにとってもとても楽しいことで、僕らは三時間くらいお隣で猫と過ごすこともあった。

僕はなぜか、三匹の内のももちゃんに好かれて、行くたびにももちゃんから絶大なる歓待を受けた(「マウントポジション」での顔舐め攻撃等)。「ウチの主人より、ももちゃんは山下さんの方が好きみたい」と僕はトヨコさんから言われた。よその猫だけど、ニンニンも含めて僕が飼ってきた歴代の猫の中で最も(なぜか)僕のことが好きだった猫のように思える。

トヨコさん夫婦は今週末、引っ越しをすることになっていたが、今日、一足先に新居に猫たちを連れて行くということになって、夕方三匹の猫たちとお別れをした。僕はももちゃんをしばらく借りて、今宵限りの別れを惜しみながら、膝の上に載せて撫で回したが、ももちゃんは嬉しそうにゴロゴロ言っていた。ももちゃんをトヨコさんに戻して「バイバイ!」と言うと、ももちゃんは僕の方をじっと見ながら、バイバイを言うように「ニャッ!」と言った。本当なんだ。


左からみゃーちゃん、ちーちゃん、ももちゃん。


「猫の餌当番」現場


ももちゃん


バイバイ!

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