2008年5月20日火曜日

冨……


一人の人間の手に帰した多数の人間の貯蓄。

アメリカの社会主義・労働運動指導者、デブスの言葉。世界的な食料品の物価高騰、ことにアフリカのシリアスな食糧危機とその背景にあるバイオ燃料の増産と加熱する穀物投機。飢餓の民衆を踏み台にして築く富の構図ということだ。日本における「格差」の構造も同様。


ここのところ、小商いと学校関係諸々やるべきこと多くてばたばたしておりました。先週頭から多くもないイラスト仕事の締め切りが重なり、これはフリーランサー宿命の掟、When it rains, it pours.(降るときはどーんと降る)、あるいは「少ない仕事はいつもかたまってやって来る」。というのは零細イラストレーターの「マーフィの法則」。

土曜日はウチの生徒を引率し、提携校の「土曜コース」授業に参加。今年度、諸般の事情あり、他のサポート校生徒と共にスクーリング授業を受けなければならなくなった。

予想はしていたが、ウチの生徒達には難しすぎる授業内容で、四則計算もあやしい生徒達に今回の数学は「指数法則」の授業であった。Xm x Xn+ = Xm+n 、とか、(Xm )n = Xm x n 、とかいうやつですね。

まあ、高校の数学としたら、別に難しいわけでは全然ないけれど、ウチの生徒にとっては、アラビア語の読解くらい難しい。ヘブライ語の書取りくらい難しい。E=mc2を小学生にわかるように説明するくらい難しい。

僕とて、指数計算をするのは高校以来、ほぼ40年ぶりであろうか、記憶の底にこんなものもあったなあ、と、そしてこれに続く無理数、関数、虚数…、真面目で思い詰めるタイプの少年(想像もつかないだろうが、僕のことだ)は、数学さえなければどんなに救われることか、と思ったものだ。

結局、少年は不幸にも救われなくて、「不登校のさきがけ」となってしまうのだが、そんな苦い記憶も今となれば遠い昔。なんであんなに数学で悩んだのか、ただでさえ悩み多き年頃、もったいないことをしたものだ。

その数学の授業中、生徒のひとりの様子がおかしくなった。別室に連れて行き事情を聞くと「わけわかんなくて、キレそう」とのこと。ただ、座ってさえいれば単位は取れる、わかんなくてもぜーんぜーん問題ない(それはもう、経験者が言うんだから)、と説得したが、本人ストレス臨界点に達する感じで、結局早退させた。

僕としても、言葉と裏腹に「ただ、座ってさえいれば単位は取れる」授業などやらせたくない。今後、相当回数このスクーリング授業が予定されているが、現在変更を提携校に交渉中。

週が開けて、残りイラスト仕事をさきほどやっと片づけた。これは珍しく締め切りに余裕があり、しかしそれはそれで、なんども弄くって時間をかけすぎた。絵というのは絵の方から「もう終わりですよ」と語りかけてくる瞬間があるのだが、中にはなかなかそうは語りかけてくれない絵もある。大抵はダメになる。ま、しかし、終わりがあるのが締め切り仕事、妥協もせねばなるまい。

やれやれ、ちょっと一段落、忙中閑有り。 朝方の嵐もやんで、ぼんやりと陽が差し始めた。さてさて。

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